執行役員とは?  税理士 吉田 貢

はじめまして。
ふくろう倶楽部メンバー、税理士の吉田といいます。
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このブログでは経営者の参考になるような情報を各メンバーが交代で書いていきますので今後ともよろしくお願い致します。



今回の私のテーマは「執行役員」です。

執行役員という言葉が世の中で広く知れ渡っていますが、意外とその内容を判っておられない方が多いようです。とくに執行役員制度は大手企業で多く採用されているために、中小企業の経営者でも誤解されている方も多いようです。

執行役員」とは、商法上(旧商法)で規定されているものではなく、あくまでも会社が取締役の他に業務を執行する人につけた名称です。(いわゆる専務・常務等と一緒です。)
従って、登記事項証明書にも記載されず法律的には取締役とは厳密に区別されます。
税務上においてもその執行役員が取締役でもなく経営に従事していない場合は、役員として取り扱われません。
今回の税制改正により中小企業においては業績に連動した役員報酬は認められないようになりました。従って中小企業においてあくまでも業績連動の報酬を支払おうとする人が取締役にいる場合、取締役から取締役でない執行役員への移行を検討されてもいいのではないでしょうか。
単純に取締役を辞めさせるより本人も納得しやすいと思います。

ちなみに、今回の商法改正により「執行役」という制度が出来ましたが、これは取締役や会計参与と同様税法上も役員として位置づけられていますので混同されないようにして下さい。